カセットコンロガス(ブタン)吸入に伴う心室細動から社会復帰した1救命例(Successful resuscitation of ventricular fibrillation caused by butane inhalation from a portable gas stove)
Abstract
要旨 【背景】 カセットコンロガスの主成分であるブタンを吸引し心室細動に至ることは広く知られておらず,また,救命例の報告は少ない。今回,ブタン吸入後に心室細動(VF)に至ったが,救急隊AEDにて自己心拍再開し,蘇生管理後,社会復帰した1例を経験した。 【症例】 17歳の男性。友人とガス吸入中に警察官から声をかけられ,逃走しようとした際に卒倒し救急要請された。初期心電図はVFであったため,除細動が3回施行され,心拍再開後に当院へ搬送となった。来院時GCS E1V1M1,心停止時間22分であり,体温管理療法を行った。経過は良好で,第13病日に独歩退院となった。 【結語】 ブタン吸入には,心筋感受性亢進に伴う不整脈誘発作用がある。そこに警察官の声かけによる逃走動作が加わり,より交感神経を亢進させVFを誘発したと考えられた。救急医は,ブタン吸入の病態と初期蘇生の重要性を認識し,治療にあたる必要がある。
Fields of Study & Subjects
Cardiac Arrest and Resuscitation
Poisoning and overdose treatments
Restraint-Related Deaths
Publication details
- Journal / source
- Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi Journal of Japanese Association for Acute Medicine
- Volume
- 37
- Issue
- 2
- Pages
- 93–97
- Publication date
- 1 February 2026
- Language
- EN