日本の急性期病院における成人入院患者の院内転倒予防対策の介入と実装に関する研究動向:スコーピングレビュー

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Authors: Hiroaki Mizuno
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Abstract

1. 研究タイトル 日本の急性期病院における成人入院患者の院内転倒予防対策の介入と実装に関する研究動向:スコーピングレビュー 2. 背景および研究の必要性 院内転倒は、急性期病院において最も頻発する医療安全上の有害事象の一つであり、骨折や頭部外傷、入院期間延長、医療費増大など、患者および医療システムに重大な影響を及ぼす。日本では高齢化の進行、多疾患併存、ポリファーマシーの増加により、急性期病院における転倒リスクは今後さらに高まると考えられる。 日本の急性期病院では、転倒リスクアセスメント、環境調整、患者・医療者教育、多職種連携、組織的マネジメント、質改善(Quality Improvement)活動など、多様な院内転倒予防対策が実施されてきた。しかし、介入内容や実装方法、評価指標、報告形式は文献ごとに大きく異なり、研究成果および実務報告は散在している。特に、実装プロセスや運用上の工夫に関する知見は体系的に整理されておらず、臨床現場への応用が難しい現状がある。 本研究ではスコーピングレビューを用いて、日本の急性期病院における院内転倒予防対策に関する研究および実務報告を網羅的に整理し、研究動向とギャップを明確化することを目的とする。 3. 目的 本スコーピングレビューの目的は、日本の急性期病院において成人入院患者を対象に実施されている院内転倒予防対策を網羅的に同定し、介入内容、実装方法、評価指標、報告されている効果および課題を整理し、今後の研究および臨床実装に向けた示唆を得ることである。 4. 研究疑問(Research Questions) 1. 日本の急性期病院において、どのような院内転倒予防対策が実施されているか。 2. 各転倒予防対策は、どのように実装されているか(構成要素、実施主体、実施時期・頻度など)。 3. 転倒予防対策の評価には、どのようなアウトカム指標・評価指標が用いられているか。 4. 転倒予防対策の効果や課題は、どのように報告されているか。 5. 日本の急性期病院における院内転倒予防に関する研究および実務上のギャップは何か。 5. 方法論的枠組み 本研究はJoanna Briggs Institute(JBI)のガイダンスに基づくスコーピングレビューとして実施する。ArkseyおよびO’Malleyによる5段階のフレームワークを基盤とし、Levacらの改良点を取り入れる。報告はPRISMA-ScR(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses extension for Scoping Reviews)に準拠する。 6. 選択基準(PCCフレームワーク) Population(対象) 日本の急性期病院に入院している成人患者(18歳以上)。 Concept(概念) 院内転倒予防対策およびその実装・評価。単一介入および複合介入の双方を含み、転倒リスクアセスメント、環境調整、福祉用具・機器介入、患者・医療者教育、多職種連携、組織的介入、質改善活動を含む。効果指標が明示されていない研究・報告も対象に含める。 Context(文脈) 日本の急性期病院内で実施された取り組み。 情報源の種類 量的研究、質的研究、混合研究、観察研究、介入研究、質改善報告、学会抄録、灰色文献を含む。対象言語は日本語および英語とし、発表年は2015年から2025年までとする。 7. 情報源および検索戦略 電子データベースとしてPubMed、Web of Science、医中誌Webを使用する。検索語は「転倒」「転倒予防」「入院」「急性期病院」等を中心に、MeSH用語および自由語を組み合わせて用いる。本レビューは転倒予防対策の全体像把握を目的とするため、「効果」や「effectiveness」に関する用語は検索式に必須条件として含めない。検索式は事前にパイロット検索を行い、適宜調整する。 8. 文献選択方法 検索結果は文献管理ソフトに取り込み、重複を除去する。2名のレビュアーが独立してタイトル・抄録スクリーニングおよび全文評価を行う。不一致が生じた場合は協議により合意形成を行い、必要に応じて第三者が判断する。全文除外理由は記録し、PRISMA-ScRフロー図として提示する。 9. データ抽出 事前に作成したデータ抽出表を用いて、2名のレビュアーが独立してデータを抽出する。抽出項目には、発表年、研究デザイン、施設特性、対象患者、転倒予防対策の内容、実装方法、評価指標、報告されている効果、課題および促進・阻害要因を含める。 10. データの整理・統合方法 定量データは記述統計を用いて整理し、表や図として提示する。定性データはナラティブに統合し、介入内容および実装プロセスの特徴を整理する。また、介入タイプと評価指標の対応関係を示すマトリクスを作成し、研究ギャップを可視化する。 11. 倫理的配慮 本研究は公開されている文献のみを対象とするため、倫理審査は不要である。 12. 公表計画 研究成果は学会発表および査読付き学術誌への投稿を通じて公表する。

Fields of Study & Subjects

Balance Gait and Falls Prevention Patient Safety and Medication Errors Hospital Admissions and Outcomes

Publication details

Publication date
1 January 2026
Document type
Preprint